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第1期AIフロンティアプログラム

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) 委託事業

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公募概要

概要

 「Connected Industries」や「Society5.0」の実現に大きく貢献するAIなどでは、大量のデータ処理や、十分な計算機資源が必要です。他方で、これまで計算機能力向上のドライバーであったムーアの法則の終焉が叫ばれ、既存技術の延長、改良による計算機能力の向上が限界を迎えつつある中、こうした課題を解決するためのハード・ソフト両面での新たな技術の実現が求められています。
 このような背景から、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (以下「NEDO」という) では、平成30年度より「革新的AIエッジコンピューティング技術」及び「次世代コンピューティング技術」に関する研究開発事業を開始しています。
 上記研究開発事業の一環として、株式会社SIGNATE及び一般社団法人未踏は、NEDOより委託を受け、AIチップ・次世代コンピューティング分野における優れた能力を有する人材を発掘し、既存の延長線上にない発想や新規アルゴリズムの考案、AI技術 (ハード・ソフト) を活用した新しいアプリケーションを創出できるような人材を育成するための人材育成プログラム「AIフロンティアプログラム」(以下「本プログラム」という) を企画立案、実行しております。そしてこの度、本プログラムの育成対象となる人材の募集を行います。
 本プログラムでは、AI技術を駆使してイノベーションを創出することのできる独創的なアイデアや技術を有し、これらを活用する優れた能力を持つ若い人材を、公募等を通じて発掘したうえで、AI分野における実践的能力を高度化するために必要な資源の提供に加え、伴走型で研究開発支援や技術・経営等に関するアドバイスの提供等の支援を行い、突出した人材を育成します。
 なお、本プログラムの募集対象となる人材は、企業における若手エンジニアや大学院生、大学生、高専生等、また、対象となるおもな技術分野としては、機械学習や深層学習などの人工知能の仕組みに関するもの、自動運転や工場自動化、ロボット制御など、AIの効果的な活用やハード・ソフト両面の新しいイノベーションが期待できるもの等を想定しております。

プロジェクトマネージャ及びメンター

 本プログラムにおいて、人材の発掘・育成全般を統括するプロジェクトマネージャ、及び育成対象者に対する助言やサポートを手がけるメンターとして、以下の方々にご協力をいただいております。プロジェクトマネージャ及びメンターの詳しい情報については、詳細ページをご覧ください。

北野 宏明

プロジェクトマネージャ
北野 宏明 (株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 代表取締役社長 / 所長)

専門分野
システムバイオロジー、人工知能、ロボット、デザイン、エネルギー
メッセージ
本質的に重要な問題をどのように解決するのか、どのような枠組みを作れば解決へと加速することができるのかがいつも頭の中にあります。そこで、人工知能やロボットの研究をさらに加速させるためには、グランドチャレンジが必要だと考え、「2050年までに、FIFA World Cupのチャンピオンチームに勝利する完全自律型ヒューマノイドロボットのチームを開発する」ことを目標としたロボカップを立ち上げました。さらに現在は、「2050年までにノーベル賞級の科学的発見を行うAIシステムを開発する」ことを目標にしたチャレンジにも取り組んでいます。AIの進化に伴い、私たちの社会、生活、文明は大きく変わりつつあります。このフロンティアの分野で、AIによる新しい可能性を見出し、ともに挑戦していく人たちに出会えることを楽しみにしています。

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清水 亮

メンター
清水 亮 (ギリア株式会社 代表取締役社長)

専門分野
深層学習、コミュニケーションアーキテクチャ
メッセージ
AIは、コンピュータが本来目指していたものであり、現代のコンピュータのまさしく延長線上にあるものです。ところがAIの効果的な使い方をまだ誰も知りません。AIの効果的な応用については現在のところ、まったくの手探りに近い状態で、これはまさしくフロンティア分野であると言えます。未踏の地のさらにその先として、AIフロンティアへチャレンジしたいという若者たちと一緒に頭を悩ませる日々に思い馳せワクワクしているところです。私はメンターというよりはみなさんと同じ目線で物事を考え、できるだけみなさんの能力や興味を引き出す指導方法を心がけたいと考えています。最先端のAIが指し示す可能性に胸をときめかせている人、技術が好きで夜も眠れないほど興奮してしまう人、世界を自分の手で変えてみたいと強く願っている人のご応募をお待ちしております。

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吉崎 航

メンター
吉崎 航 (アスラテック株式会社 取締役 / チーフロボットクリエイター / V-Sido開発者)

専門分野
ロボット、制御ソフトウェア
メッセージ
AIでロボットを動かしてみたい方、募集します。私がはじめてAIを使ってロボットを動かしたいと思ったのは中学生のころでした。当時、Cで個人が作れるレベルの対話ソフトやGA、ニューラルネットワークをいくつか試した結果、先に駆動部周りのソフトウェアを開発する必要がある考え、V-Sidoを作りました。私はAIの道からはそれてしまいましたが、AIを取り巻く状況が大きく変わった今、できることはかなり増えていると感じています。アイデア段階では、実現可能性は重要視しません。手法も流行りのものである必要はありません。AIに関する何らかの技術をお持ちで、それをロボットで活用したい夢をお持ちの方を募集します。

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公募要領

公募の詳細については、以下の公募要領をご覧ください。

応募要件

本プログラムにおける育成対象者として応募するには、以下の要件をすべて満たしている必要があります。

対象者要件 (一部抜粋)

  • 個人としての応募であること (グループや法人格のある組織としての応募は対象といたしません)
  • 2019年2月5日時点で18~28歳であること
  • プロジェクトマネージャ及びメンターの所属する企業 (及びその子会社)、研究組織に属していないこと
  • 今回の提案テーマと重複する内容で、公的機関等からの助成等を受けたことがない、かつ現在も受けていないこと
  • 育成対象期間を通じて、原則として日本国内に在住していること
  • 本プログラム期間中に、一般社団法人未踏の研究員として雇用されることに支障がないこと (所属機関の規則で兼業が禁止されているなど、雇用契約の締結が難しい方については、個別に相談の上、決定させていただきます)
  • 本プログラムへの参加や提案するテーマの研究開発を通じて、日本のIT関連産業の発展に寄与する意欲があること

募集テーマ分野

 優れた能力を有する人材を発掘し、既存の延長線上にない発想や新規のアルゴリズム考案、AI技術 (ハード・ソフト) を活用した新しいアプリケーションを創出できるような人材の育成を目指し、AIに関連した以下のような研究開発テーマを募集いたします。

  • 機械学習や深層学習などの人工知能の仕組みに関するもの
  • 自動運転や工場自動化、ロボット制御など、AIの効果的な活用が期待できるもの

支援内容及び支援期間

募集人数

  • メンター1名あたり、育成対象者2~3名。

研究開発資源の提供

主として以下のような項目について、メンターが研究開発に必要と認めた費用を対象として、育成対象者1人につき最大300万円相当の研究開発に係る資源を提供します。

  • 育成対象者自身の人件費
  • 研究開発に必要な機材 (リース)
  • 研究開発に必要な消耗品
  • 研究開発に必要な施設の利用料
  • 研究開発に必要な旅費交通費
  • その他メンターが研究開発に必要と認めた費用

その他支援など

  • メンターによる技術・経営等に関するアドバイスの提供
  • 未踏社団による特任研究員としての身分の付与
  • その他、プロジェクトマネージャ、メンターが研究開発に必要と認めた各種サポートの提供(プロジェクトマネージャ、メンターが認めた育成対象者の海外で実施されるAI関連学会への派遣など)
  • 育成期間終了後に実施する報告会において、プログラムマネージャ、メンター等の関係者に対して研究開発成果の発表を行っていただき、その成果が優れていると認められた育成対象者には、AIフロンティアパスファインダー (仮) の称号が与えられます。

支援期間

  • 育成対象者の研究開発に必要な最小限の期間。ただし、最大で2019年3月上旬から2019年12月13日 (金) までとします。

応募方法

育成対象者の募集は終了いたしました。多数のご応募ありがとうございました。

育成対象者

 AIフロンティアプログラムでは、2018年12月27日 (木)から2019年2月5日 (火) までの期間で育成対象者の公募を行いました。
 その後、メンターによる一次審査 (書類審査) 及び二次審査 (面談審査) を実施して候補者の絞り込みを行ったうえで、メンター、プロジェクトマネージャ、経済産業省、NEDO等からなる育成事業進捗会議における議論を経て、最終的に以下の4名を育成対象者として決定いたしました。

 育成対象者は、これから2019年12月13日までの期間に、メンターの指導のもと、それぞれのテーマに沿って研究開発を進めていく予定です。また、研究開発の成果については、2020年1月頃に開催予定の成果報告会において発表することを予定しております。

育成対象者一覧

対象者氏名・所属
大曽根 宏幸 (筑波大学 情報学群情報メディア創成学類)
担当メンター
清水 亮 (ギリア株式会社 代表取締役社長)
研究テーマ
文章を自動生成するWeb執筆支援ソフトウェア
対象者氏名・所属
岡田 直己 (大阪急性期総合医療センター / 静岡済生会総合病院 救急救命科 医師)
担当メンター
清水 亮 (ギリア株式会社 代表取締役社長)
研究テーマ
救急外傷診療における「損傷臓器評価装置」の検証
対象者氏名・所属
片岡 翔太郎(長岡技術科学大学 工学部 情報・経営システム工学課程)
担当メンター
吉崎 航 (アスラテック株式会社 取締役 / チーフロボットクリエイター)
研究テーマ
工場内動画データの作業・行動に基づく時間・空間方向セマンティックセグメンテーション
対象者氏名・所属
藤元 陸 (電気通信大学大学院 情報理工学研究科 機械知能システム学専攻)
担当メンター
吉崎 航 (アスラテック株式会社 取締役 / チーフロボットクリエイター)
研究テーマ
深層生成モデルを用いたロボットのための道具創造

成果報告会

育成対象者4人が研究成果の発表を行う「第1期AIフロンティアプログラム成果報告会」を、2020年2月21日 (金) に、東京・秋葉原のUDXシアターで実施いたします。
一般の方も参加可能ですので、ご興味のある方はぜひご来場ください。

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問い合わせ先

本プログラムに関する質問や問い合わせについては、以下の事務局までE-mailでご連絡ください。
一般社団法人未踏 AIフロンティアプログラム運営事務局 (担当:峰本、吉住)

E-mail:ai-frontier@mitou.org

※問い合わせの際は、メールの件名 (題名) を必ず「AIフロンティアプログラム問い合わせ」とし、本文に、「氏名 (ふりがな)」「所属組織名 (部署名)」「電話番号」「E-mailアドレス」を明記してください。