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MITOU MAGAZINE

2017年12月10日(第13号)

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■1 IPA未踏事業のロゴが決まりました

 IPA未踏事業のロゴが決まりました。


 今回このロゴを決めるにあたって、尖った人材である未踏卒業生たちの感性を参考にしたいという要望があったため、未踏社団が投票フォームの作成や告知などで協力をしました。 選考プロセスは、クラウドソーシングを用いて候補を集め、IPAと未踏社団での一次選考の後、未踏卒業生による投票を行い、その結果を参考に竹内統括PM、夏野統括PMが審議して決める、というものでした。

 85票の投票を頂き、格段に悪いもの3件と、あまり好感度に差のない5件が可視化されました。 また、投票フォームの自由記述欄や、告知に対するリプライとしてたくさんのご意見を頂き、統括PMが最終決定を行う上でとても参考になりました。

 バッジ作成や、布製品へのシルク印刷、立体ロゴ作成などを想定したコメントも頂きました。 以前からご要望のある未踏ステッカー/未踏バッジ/未踏Tシャツなどの実現を目指して、使いやすいロゴ利用規定になるように今後もIPAとの議論を続けていきます。

■2 Innovation Leaders Summit にて未踏セッションが開催されました

 経済産業省とオープンイノベーション・ベンチャー創造協議会の主催にて新事業創造のためのカンファレンス「Innovation Leaders Summit 2017」が開催されました。 このイベントは招待制で、アドバイザリーボードが推薦するベンチャー企業のみが参加できます。

 "「未踏プロジェクト」の成果と展望"というパネル討論が虎ノ門ヒルズのメインホールで行われ、会場がかなり埋まる多数の方のご来場をいただきました.

 パネリストは未踏の藤井彰人PM,タクラムの田川欣哉氏,ピクシーダストテクノロジーの落合陽一氏で,竹内代表理事がモデレータを務めました.

 お題は,未踏事業の役割(未踏事業」のこれまでとこれから)と,オープンイノベーションに向けた大企業・研究機関・VC等への期待でしたが,素晴らしい論客がパネリストでしたので,事前の打ち合わせなどそっちのけ,話はあちこちに飛び回り,藤井PMが一旦モデレータを引き受けるなど,楽しい混乱もありましたが,会場の皆さんからは面白かったと大変好評でした. 多くの方に未踏の人材が,本当に尖って飛んでいるという印象を与えられたかと思います. このような人材とぜひつながってくださいという聴衆向けの締めの言葉で時間通りに終了しました.

 参加するベンチャーを推薦・選抜するアドバイザリーボードには、竹内代表理事および夏野理事が就任予定です。

■3 JISA Digital Masters Forum 2017報告

 10月24日(火)東京・お茶の水のソラシティカンファレンスセンターにて、JISA Digital Masters Forum 2017が一般社団法人情報サービス産業協会(JISA)の主催で行われました。 イベント内では未踏クリエータ セッションが設けられ、未踏社団として推薦した以下の2名が登壇しました。

  • ・ 米辻泰山さん(株式会社Preferred Networks)
    • 「人とAIの共創社会」
  • ・ 和田夏実さん(慶應義塾大学大学院/手話通訳士)
    • 「Design by people: 人や世界をよりよく知るための技術とデザイン」

 JDMF2017のテーマである「人に優しい未来社会を創る」にもマッチした内容で、セッション会場は満席になりました。

■4 未踏ジュニア2017成果報告会が行われました

 今年で2年目となる未踏ジュニアですが、6月18日(日)にクックパッドのオフィスで実施されたブースト会議を皮切りに、8月26日(土)~27日(日)には慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスにて中間合宿が開催され、10月22日(日)にリクルートホールディングス アカデミーホールに最終成果報告会が実施されました。

 昨年度の4名から倍増の8名のPMの下、11プロジェクト17名のジュニアクリエータたちが約4ヶ月間の成果をお披露目しました。 当日は台風21号が迫り来る悪天候にもかかわらず、100名を超える多くの方にご来場頂き、大いに湧き、質疑応答も活発に行われました。

 当日の発表の様子は先日動画を公開いたしましたので、以下の未踏ジュニアのサイトおよびYouTubeの再生リストからご覧頂けます。


 全プロジェクトの成果発表が終わった後、竹内郁雄代表理事(未踏ジュニアスーパーバイザー)より未踏ジュニア修了証書がクリエータに授与され、盛大な拍手の中で成果報告会は無事に終了しました。

 こちらの件に関する記事を紹介します:

■5 未踏起業相談室のご案内

 先日の未踏関連の会合の場にて、未踏クリエータのための起業相談や情報交換を目的とした「未踏起業相談室」が設立されました。 Exit(IPOやバイアウト)経験者である未踏OBの関喜史さん(株式会社Gunosy共同創業者)や曾川景介さん(WebPay共同創業者)にも参加頂いております。

 未踏起業相談室はMitou Slack内の一つのチャンネル(#startup)として解説されましたので、以下の招待リンクからMitou Slackにご登録の上ご参加下さい。

■6 未踏会議・ナイト2018実行委員募集!

 来たる来年の3月9日(金)(ミトウの日の前日)に未踏会議・ナイト2018が開催されます。 毎年未踏社団では主に未踏ナイトのイベント企画・運営支援を行っております。

 今回は会場が新たに浅草橋のヒューリックホール東京に変更となり、広々としたメインのホールと隣接するゆったりとしたホワイエ、多くの会議室が利用できます。

 つきましては、未踏会議・ナイト2018の企画・運営支援を行う実行委員を募集します。 未踏コミュニティを対象としたイベントの企画や運営に興味のある方は荒川(jarakawa@mitou.org)までご連絡ください。

 また、未踏起業相談室と同様にMitou Slack内のチャンネル(#kaigi-night2018)でも情報交換や意見募集を行う予定ですので、興味関心のある方はお気軽に以下の招待リンクからMitou Slackにご登録の上、チャンネルを覗いてみて下さい。

■7 プロコミットとの協業を開始しました

 一般社団法人未踏と株式会社プロコミットは、エンジニアの創造的キャリア支援を促進するため協業を開始しました。

 プレスリリースはこちらです:


 協業の第一歩として、まずは未踏人材の対外的な露出向上のために「未踏×プロコミット」サイトを立ち上げ、落合陽一氏のインタビュー記事および、"未踏クリエーターが語る「技術の未来」"として、米辻泰山氏による「機械学習の未来」、竹井悠人氏による「ブロックチェーンの今と未来」を公開しました。 今後も未踏人材にフォーカスを当てたコンテンツを増量していく予定です。
 また、内部的なキャリア支援策として、未踏社団会員サイト(kintone)内に非公開のジョブボードを設置しました。 社団の関与した就職・転職は既に複数件の実績がありますが、これをより活性化させるために、プロコミットさんが選別した企業の非公開求人情報を未踏人材に共有するものです。 興味のある案件があれば、プロコミットのキャリアコンサルタントが面談の上で紹介する仕組みになっており、未踏社団会員は無料で利用可能です。
 この協業のプレスリリースで、竹内郁雄は次のように述べています。 「国家プロジェクトで天才技術者と認定された未踏人材は、技術で世の中を前進させる大きな力を持っています。 プロコミットは、優れたエンジニアの価値を深く理解しています。 また、優良企業の採用支援に加え、エンジニアを対象としたキャリア相談にも強みがあります。今回の協業を通じて、未踏人材に活躍の機会を提供するとともに、優秀なエンジニアのキャリア創造や価値向上を進めてまいります。 実際、この会員限定のジョブボードは、優れた未踏IT人材に的を絞った、選別された良質の求人情報であり、創造的キャリアを伸ばしていくための素晴らしい情報源だと確信しております。」

■8 第9回理事会を開催しました

 2017年10月3日、セルリアンタワー東急ホテル(B1萌黄の間)にて、今回で第9回となる未踏社団理事会を、セルリアンタワー東急ホテル(B1萌黄の間)で開催した。 今回は以下のアジェンダの報告および若手未踏スーパークリエータ2名によるプレゼンテーションが行われた。

1.正会員の加入状況
現在198人が正会員となっている。 未踏アドバンスト事業が開始されたので、そのクリエータやPMにも勧誘。 未踏ジュニアの修了生にも勧誘を開始している。 今後は現役クリエータの勧誘も強化していきたい。

2.法人会員・助成金・サポート企業について
 現在の加入状況は富士通、プロコミットの2社。 リクルートホールディングは退会となったが、リクルート系の江副記念財団から法人会員費相当の支援をいただいている。 サポート企業は10社。社団運営のインフラや施設利用、Webメディアなどを通じた広報支援など、さまざまな支援を受けている。

3.未踏名鑑
 増井俊之 元PMの協力により、未踏名鑑が大幅にブラッシュアップされた。 編集が容易でビジュアルも整備されたので、今後もデータベース化の強化を進めていく。

4.未踏ジュニア
 17歳以下の小中学生・高専生を対象としたミニ未踏を実施。 1チームあたりの予算上限を10万円から50万円に引き上げ、未踏OBボランティアのPMも8名に増員。 錚々たる講演者とメンターの協力を得て、3月31日から2泊3日の未踏ジュニアキャンプを開催。 菅野楓さんがU22プロコンで経産大臣賞受賞。 10月22日に成果報告会を開催。

5.研究会・WG等
 IoT研究会の活動が活発に行われた。 4月16日にはアクセンチュア・デジタルハブでIoT勉強会、6月2日~4日にIoT合宿、7月30日にIoTセミナーが開催されている。

6.イベント
 Slush Tokyo 2017(5000人が参加するスタートアップイベント)にアクセンチュアとの合同ブースを出展。未踏卒業生のプロダクトを展示した。

7.創造的キャリアの支援、未踏事業への協力
 JISAとの連携、プロコミット社との協業がスタート。 また来年度の未踏事業拡大に向けて経産省とのブレーンストーミングに社団として参加し、事業スキームに寄与できた。

7.人事
 川合秀実氏、西尾泰和氏、久池井淳氏(+竹内郁雄氏、荒川淳平氏)を社員に選任。 プロコミットの代表取締役社長の清水隆史氏を外部理事として迎えた。

8.財務状況
 未踏事業関連の支出、現時点での預金残高を報告。

9.社団の運営体制
 運営会議、事務局について報告。

10.今後の予定と課題
 今後取り組んでいくこと、次回理事会が2018年3月9日開催であることの報告。
 今回新たに理事に加わったプロコミットとの協業により、未踏人材による「未踏×プロコミット」サイト、「未踏人材インタビュー」「技術の未来」シリーズの記事制作が開始。 現在、落合陽一氏のインタビュー、竹井悠人氏・米辻泰山氏の寄稿記事を公開。 未踏人材の素晴らしさを発信していく。

 報告後は、2016年度未踏スーパークリエータ2名によるプレゼンが行われた。

 一人目は、東京理科大学4年生の石井翔氏。 Web開発のためのWebGLフレームワーク「Grimoire.js」について語った。 WebGLとは、Web上で3Dコンテンツを扱うための技術。 Webでディスプレイを3D化させるのは難しく、これまでは用途がゲーム開発などに限られていたが、ARやMRの発展により、不動産や映画、ソーシャルメディア、CADなどに拡大している。 「Grimoire.js」はリーダーとする未踏人材事業2016年度の採択者4人で結成されたチームで開発された。 石井氏はWebGLを文字や画像・動画に次ぐ、新たなWebエンジニアの筆にするべく、研究開発に加え、1000人以上のWeb開発者・Webデザイナーが集う「HTML5 Conference」での講演など、WebGLを確立するための広報活動も行っている。

 二人目は、筑波大学 非常勤研究員、未踏アドバンスドの大嶋泰介氏による「計算可能な物質・現象・製造とビジネス?」。 大嶋氏はスポンジのように柔らかい金属、球面状にのみ変形するアクリルなどのメタマテリアルが計算可能な弾力を持つことに注目しなめらかに形状変形するプロダクトを開発。 鎌倉由比ヶ浜での作品展示や、家具や電子回路など、様々な分野に応用していく事業について今後の構想を語った。 発表後は質問や事業化に対するアドバイスも飛び交い、その場での議論や意見も活発に交わされた。

 今後の未踏社団の課題として会員数の不足を挙げ、未踏OB/OGへのサービス充実や、企業・各種団体との連携も慎重に進めていくことなどを報告。 理事会は1時間ジャストで終了となった。

[ MITOU MAGAZINE ]

 未踏社団は以下の法人会員の会員費で運営されています。

  富士通株式会社  株式会社プロコミット

発行元:一般社団法人未踏  http://www.mitou.org/
今回の担当:事務局・西尾